最近テレビで長澤まさみが、
クボタのCMで元気いっぱいに動き回っている姿を
よく見かけますよね。
今までのクボタにないイメージだなぁと
素朴な疑問を思ったは僕だけでしょうか?
そこで、
あの固いイメージのクボタが
なぜ長澤まさみを起用したのか、
その背景を調べさせて頂きました。
公式見解の背景に見える
大会社の意外な姿が浮き彫りになりました。
もくじ
長澤まさみをクボタが抜擢した理由
理由①
クボタのホームページでは、
長澤まさみさんの
若者への認知度の高さ
を活かして学生の応募者を増やしたい
という意図があるのが分かりました。
確かに長澤まさみと聞いて
知らない20代の人は、ほぼいないでしょうしね。
確実に認知度は上がり、応募者も増える可能性は
あがりますよね。
また、
長澤まさみさんが出演されていた
NHK大河ドラマの真田丸は
2016年1月スタートでしたが、
翌年の1月にクボタが
長澤まさみさんを
ブランドパートナーとして
起用されていました。
役者として大きく成長するであろう
長澤まさみのイメージが
欧州畑作市場へ大型トラクタで
本格参入(2015)し、
事業領域の拡大を目指すクボタと
合致したのかもしれませんね。
クボタのスローガンである
「壁がある。だから行く」を
連想させたかったのかもしれませんね。
出展:https://www.kubota.co.jp/new/2016/16-31j.html
理由②
ちなみに、
クボタと言えばトラクター、
田植え機などの
農業機械が主力ビジネスですが、
日本の農業市場の構造的な変化も
背景にあるようです。
一言で言いますと、
クボタの日本のお客層が
ガラッと総入れ替えされてしまうことが
考えられているのですね。
現在はおじいちゃん、おばあちゃんの
家族経営のお客様が主体ですが、
今後は、
大規模農業を営む法人の顧客層へと
変化するようです。
その理由は明確で、
①現在の農業従事者の平均年齢が
66歳と超高齢化であるため、世代交代が押し迫っている
出典:農林水産省 http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/08.htm
l
②耕作放棄地を集約して
効率的な農業を行うことで儲かる農業を
推進する日本政府の後押しもあり、
今後は大規模農家が主流になってくる。
からなのですね。
日本市場がを御膝元とする
クボタにとっては死活問題ですよね。
なにせ今までクボタを支えてきたお客様が
いなくなるわけですから…
しかも数も大規模農業だけに
今までより顧客の数もグッと減る。
そうしたら競合他社と奪いあいになる。
利益率も下がる。
日本全国に張り巡らされたクボタの
営業網は、お客が豊富にいた時は、
きめ細かいアフターフォローで
メリットはありましたが、
今後はコスト増の要因になることも
間違いないでしょう。
お客様が減るわけですからフォロー人数も
少なくてOKですからね。
を知ると、
単に人材獲得の側面だけではなく、
若い農家の方々への波及効果もクボタは
狙われていると考えられますね。
つまり、
若者の間で知名度が抜群の有名女優を
起用することで、
①人材獲得が、今後更に難航するであろう
未来を見据えて、若者の採用活動につなげたいという理由と
②日本市場の顧客層が
老人→若手、小規模→大規模へと変化する中で、
新たな顧客層を獲得する為に、
大きく舵をきらざを得ないという
切羽詰まったクボタの必死な姿が垣間見れると思われます。
実際に
クボタがブランドパートナーを外部から起用するのは
1992年の利根川進さん(1987年にノーベル生理学・医学賞受賞)以来
25年ぶりとのことですので、満を持しての登用と
伺い知ることが出来ますね。
外部登用も四半世紀ぶりですし、
タイプもアカデミックな世界的権威から
芸能人と全く路線も異なりますしね。
では、なぜこのタイミングなのでしょうか?
この点についても、クボタの競合他社の動きを
時系列で追っていくと面白い事実が
見えてきました。
そうです、日本の農業機械市場で
クボタの次に高シェアを誇るヤンマーの存在です。
あのヤン坊、マー坊で有名なこの会社は、
2013年に
「ヤンマープレミアムブランドプロジェクト」を
本格展開しています。
当プロジェクトとは、一言でいうと
ブランド力の強化です。
ブランディングで権威の佐藤可士和を起用し、
次の100年を生き残る為に、
企業イメージの抜本的な改革に乗り出しているんですね。
僕が個人的に大好きだったヤン坊、マー坊の転記予報も
終了させて、若者へ訴求する格好いいイメージ戦略が
大々的に展開されています。
こんな格好いいロゴや、
出典
https://www.yanmar.com/jp/about/corporate/our_mission/
こんなお洒落な作業着、
出典:https://image.itmedia.co.jp/nl/articles/1307/26/ys_yan06.jpg
そしてスポーツカーを意識したトラクター等々。
出典:http://cdn-ak.b.st-hatena.com/entryimage/articles/15262-1374828407.jpg
この若者をターゲットにした抜本的な
ブランディング改革を2014年から
多額の費用を投じて行った。
市場シェアでは上回るクボタだが、
日本市場のお客様も世代交代し、
競合のヤンマーも企業ロゴも、社屋も刷新する
本気の大改革を行ってきた。
業界No1のクボタもそう思いますよね。
ヤンマーから遅れること2年と
お尻を叩かれる状況で、
商売のお膝元である日本の市場を死守して
いくために
思い切ったカードを切らざるを得なかったと
推測されますね。
ritaの一言
はい、今回は
「長澤まさみをCMでクボタが
大抜擢した理由について調査させて頂きました。
その調査結果は、
長澤まさみの若者への認知度を高さを活用して
①採用活動に活かす為
②日本市場の顧客獲得につなげる為。
でしたね。
女優・長澤まさみが大自然で元気いっぱいに
動いているている素敵な姿を見て、
随分とクボタのイメージも変わったなあと
思いましたが、色々調べていきますと
やはり、従来の延長上ではない、新たな挑戦を
行っている大企業の闘う姿が見えてきましたね。
親しまれるブランド構築を目指すクボタですから
今後も次の展開に期待したいですね。
イチファンとして楽しみにさせて頂いています。
CMもですが。笑
最後までお読み下さり有難うございました。